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2005年 06月 17日
国歌と愛国主義の微妙な関係 ドイツの場合
ドイツの国歌、作曲は確かハイドンで、弦楽四重奏曲第77番ハ長調Hob.3:77(op.76-3)「皇帝」の第2楽章のメロディーに歌詞をつけたものが現在歌われている国歌であったと思います。確か、ハイドンが英国の国歌、"God save the King"(今は女王なので、"God save the Queen")が歌われているのを聞いて、自分の仕える皇帝をたたえる曲が必要だ、と感じて、作曲した、様なことであったと記憶しています。(間違っているかもしれない・・・)この時代、18世紀から19世紀にかけて、「国家」のための「国歌」ではなくあくまでも「王」や「皇帝」をたたえる曲であった訳です。それからようやく近代的な「国家」が形成され、そこに「国歌」として位置づけられる曲ができた、あるいはそれらの曲が、歌詞を変えつつ「国歌」として採用されたのでしょう。 中学生位の頃、「世界の国歌」というようなレコードがうちにあって(今手元にはない)その中のドイツ国歌として現在禁止されている1番の"Deutschland, Deutschland ueber alles, ueber alles in der Welt"(ドイツ、世界に冠たるドイツ)という歌詞もしっかり歌われていたような記憶があります。ナチスドイツを想起させるので歌うことが禁止されている、という解説を読んで、ドイツは徹底している、と思った様な気がします。 日本の国歌も、明治維新を経て、大政奉還されたあと、急造された天皇を中心とする立憲君主制の「近代」国家システムの中で必要を感じで作られた歌であったと思います。実際には「薩摩・長州」の「元勲」たちが政権を奪った後、「権威」として「天皇」を使った制度を構築し、そのときに初めて日本という「国家」意識が作られていますから、その一環として英国の例などから"God save the King"のイメージで作られた国歌だと思います。 「国家」とは人々がより良く生活するための「手段」であるはずで、一定の「責任」や「義務」のもとに「権利」が保証されているはずです。その「義務」や「責任」が拡大解釈されると、おかしなことになると思います。「手段」であったはずの「国家」がいつの間にか「目的」となってしまって、「国家のため」ということが最優先されてしまっています。これは「手段」が「目的」になって、「国家のための国家」になっています。 ドイツで国歌の歌詞を間違える人がいるのは、健全な姿かも知れません。
by f16fightingfalcon
| 2005-06-17 07:42
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