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2005年 10月 23日
<ダイオキシン>発生触媒のメカニズムを解明 京大
前に読んだ渡辺正先生の「これからの環境論」にもダイオキシンを猛毒扱いする事に関する問題点が指摘されていました。確かに、最も毒性が高いと言われる2,3,7,8-テトラクロロジベンゾ-p-ジオキシンの場合、モルモットが一番きつくて0.6〜2.0μg/kg、体重1kgあたり百万分の0.6〜2.0グラムを摂取すると半数のモルモットが死にます。データがあるもので人間に近いサルの場合、50〜70μg/kg、一番影響が少ないハムスターは5000μg/kg、体重1kgあたり0.5gです。従って、一番厳しく見た場合はモルモットのデータで考えた場合、「ダイオキシン1gで体重50kgの人が1万人死ぬような猛毒」という派手な話になります。 そこで、ゴミ焼却炉からの煤塵ですが、この煤塵由来のダイオキシンを考えた場合、体重50kgとすると今あるデータを一番厳しく見て30μg、百万分の30グラムで死ぬかもしれません。煤塵のダイオキシン発生量は1gあたり4900ナノグラム、10億分の4900グラムらしいですから、3μgを摂取しようとすると、約6グラムの煤塵を直接摂取する、ということになります。しかも、この数値は煤塵の中のダイオキシンが100%体内に入った場合、となります。ダイオキシンは水に溶けませんからほとんど摂取されないと考えられますからこの10倍や100倍の煤塵が必要となるでしょう。現実的に、何らかのアクシデントか故意でない限り、このような量の煤塵やダイオキシンにさらされる事は考えにくく、事実上84ナノグラムでも4900ナノグラムでも大勢に影響ないのではないかと思います。これよりも簡単に致死量に近い量を摂取してしまうアルコールやコーヒーの中のカフェイン、あるいはジャガイモの芽の方がよほど危険だ、というのが渡辺先生の主張です。 もちろん、毒性はありますから「発生しない方が良い」のは確かです。この記事では「家庭ゴミ」としか書かれていませんし、「家庭ごみのばいじんをダイオキシンが発生しやすい400度まで電気炉で加熱」して「銅化合物の変化を見た」という事ですから、どれだけ意味があるのか不明ですが焼却時に妙な薬剤を入れて塩化第二銅を作るのを防ぐ、などという新たなリスクを発生させるような対策にはつなげてほしくないです。こんな事よりも、本当に必要なら「銅の分別を徹底する」とか「塩素を含むゴミ(要するに生ゴミ、紙おむつなど)を分ける」というような対策が有効でしょう。
by f16fightingfalcon
| 2005-10-23 22:44
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