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2006年 05月 16日
「愛国心」強制せず 教育基本法改正で首相
岩波文庫「新編 悪魔の辞典」(アンブローズ・ビアス著 西川正身訳)を読みました。アメリカのジャーナリスト、ビアスによる風刺と機知に富んだ社会批評です。この辞典の冒頭に、「愛国者」と「愛国心」が載っています。 愛国者(patriot n.) 部分の利害の方が全体のそれよりも大事だと考えているらしい人。政治家に手もなくだまされるお人好し。征服者のお先棒を担ぐ人だそうです。この「悪魔の辞典」、読んでいくとおもしろいですが、およそ百年前のアメリカでこのように言われていたことを今更「教育基本法」に盛り込むなどと騒いでいますから、アメリカより百年遅れているのかもしれません。 終盤国会の焦点となる教育基本法改正案の趣旨説明と質疑が16日午後の衆院本会議で行われ、審議入りした。小泉純一郎首相は「我が国と郷土を愛する態度」とした「愛国心」の表現について「教育上の目標として規定しており、児童や生徒の内心に立ち入って強制するのではない」と述べ、教育現場で強制する考えのないことを強調した。こんなもの強制されたら困りますが、「強制する考えがない」のなら、なぜ基本法に盛り込むのかよく分かりませんし、指導する教員の「責務」にはなるようですから、結局「愛国心」を教えるのかどうかよく分からない説明です。
by f16fightingfalcon
| 2006-05-16 23:44
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