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2006年 05月 21日
被爆少年の弁当再現 平和学習の教材に
今から30年以上も前、小学校3年生の夏休み、広島の原爆平和記念資料館に連れて行ってもらいました。自分で行きたいと言ったのか、すでに分からなくなっていますが、とにかく行ったことは良く覚えています。じりじりと焼き付けるような日差しの中たどり着いた資料館の展示物を順に見ていって、最後の方は気分が悪くなるぐらいで、9歳に私が、子供心に打ちのめされたことを思い出します。 その中でも、「人影の石」と呼ばれる爆心地に近い場所の石段に腰掛けていた人が、激しい熱線で跡形もなく消えてしまい、影だけが残った、という展示や、ここで取り上げられている「黒こげの弁当」も強く印象に残っています。お母さんが作った弁当をもって出かけた少年が、焼けこげた弁当を抱えて見つかった、と言う話は、戦時中とはいえ日常生活が突然、熱線で消滅してしまったということが、恐ろしく、未だに印象に残っていますし、30年以上前に見たこの黒こげの弁当が展示されている姿が忘れられないぐらいです。見学した当時、戦後25年ほどで、子供からすると「ずいぶん昔」と思えましたが、私の両親や祖父母はじめ、子供時代の戦争の記憶が生々しく残っていました。私の両親は子供の頃経験したことを少しでも伝えるため、ちょうどその年齢にさしかかった私を広島に連れて行ったのではないかと思います。この「黒焦げの弁当」を持っていた折免滋さんは、ちょうど私の父と同じ年です。 今、私の長男がちょうど小学校3年生、ちょっと遠いですが、原爆平和記念資料館に連れて行ってみようかと思いました。
by f16fightingfalcon
| 2006-05-21 21:05
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