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2006年 07月 16日
5月の連休前に話題になった神戸大学の特許「捏造」問題について、只今療養中さんから過去のエントリーにTBをいただいて、問題となった先生方の神戸大学としての処分が決定し一応の決着がついたことを知りました。早速ニュースの検索をかけてみましたが、Exciteでは記事なし、Googleでは7/13の神戸新聞が引っかかるだけで、全国ニュースにはなっていないようです。関連する捏造や不正、神戸大学よりもっとニュースバリューがある方々が起こしていらっしゃるので、かすんでしまったと言うことかもしれません。
神戸大学が、ダイヤモンドを使った工具の発明について特許を出願した際に、担当教授が実験していないデータを捏造(ねつぞう)し出願書類に記していた問題で、神戸大の調査委員会(委員長=北村新三理事)は十三日、「未実施のデータを含んだ特許の出願は、研究者の倫理に照らして不適切」とする調査結果を発表、教授ら五人を訓告や口頭厳重注意とした。以前のエントリーでも述べたとおり、特許は発明思想を保護してもらうための文書であって、学術論文と同様な「捏造」という言い方は適当ではないと思いますし、「研究者の倫理」とは異なった次元の問題です。実際に嘘が書いてあったとしても、現実的には出願人以外に誰も困らないので、この問題はもともとこのような形で取り上げるべきではなかったと思いますし、処分する理由も理解に苦しみます。とは言うものの、発明思想を特許の審査官に認めさせるためにはそれなりの「書き方」があるはずですから、明確に嘘と言われるような書き方だとまずいのだろうと思います。 神戸大は、この出願について、「違法行為ではないが、重大な問題がある」と判断。同日付で中井、大前両教授を訓告、田川助教授を口頭厳重注意とした。また、管理監督責任を怠ったとして、眞山滋志連携創造本部長と、薄井洋基工学部長も口頭厳重注意とした。神戸大学当局も「違法行為ではない」と言うところまで理解は進んだようですが、「重大な問題」というのは何かよくわかりません。「成立の見込みがない特許を出願し、出願費用その他を無駄に使ってしまったため、神戸大学に損害を与えた」と言うことでしょうか。これなら一応納得できます。 もともと、大学の先生は自由な発想で研究していただいて、斬新な成果を出していただくことが大きな目標となっていたはずです。本来、特許などという利益を確保するための権利に関わる文書まで大学の先生に求めてしまったことが間違いであるような気がします。昔、私が学生だった頃は、「好きな研究を続けたいから大学に残る」と言うことで大学に残られた方が多かったですが、最近では「好きな研究を続けたいから企業に行く」という人も出てきたらしいです。大学で起こっている様々な問題を見ると、大学の先生も好きな研究だけで生きていける時代ではないのはよく分かります。捏造や不正、対症療法ではなくて根本から見直さないと、いつまでもこのような問題は続いてしまいそうです。
by f16fightingfalcon
| 2006-07-16 22:34
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