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2006年 08月 25日
<太陽系惑星>冥王星を除外 賛成多数で最終案採択 IAU
国際天文学連合が「惑星」であることを認めることにどれほどの意味があるのか分かりませんが、今の技術で観測したり、探査機を飛ばしたりして分かってきたことを過去に決めた「惑星」という枠にはめられなくなったのをどう扱うか、と言うことで混乱が起こっているようです。 【プラハ会川晴之】チェコのプラハで総会を開いている国際天文学連合(IAU)は最終日の24日、全体会議で惑星の定義案を議決、1930年の発見以来76年間、第9惑星の座にあった冥王星を惑星から降格する最終案を賛成多数で可決した。太陽系の惑星は一つ減って8個になった。全体会議に出席した数百人の科学者による投票で、教科書を書き換える歴史的問題が決着した。パイオニアやボイジャーと言った探査機が木星、土星、天王星、海王星と素顔を明らかにして行くに従って、例えば木星や土星の衛星など数十個に増えてしまっていて、それまでは衛星に名前を付けていたのに事実上名前が付けられなくなって言ったのと同様に、太陽系の「惑星」も新しい技術で太陽を回っていく天体の発見が相次いでいくと、どこまでが「惑星」として名前を付けていく必要があるのかはっきりしないと大変なことになりそうです。「惑星」として正式に名前が付けられると日本でも「和名」を考えなければならないようです。 惑星に関する天文学を研究する人たちにとっては、新しい「惑星」を発見した、と言った方がインパクトが大きいのでしょうから、冥王星や新しい惑星を発見した米国の立場は「惑星」にしたいという方向で、伝統的な天文学が脈々と続いているヨーロッパの立場は惑星は古典的なものに限定したい、というようなことで議論されていたようです。旧式の天体望遠鏡と紙と鉛筆で行った綿密な軌道計算などから位置を予測し、新しい天体の発見を競った時代とは異なり、宇宙空間に望遠鏡を持って行ったり、探査機を飛ばして直接惑星を観測したりできる時代になると、「定義」で争って発見の価値を決めるようなことが起こってしまうのでしょうか。ちょっと夢のない話です。 このような話になってしまうと一番影響を受けそうなのが「星占い」でしょう。いろいろな考え方があるようですが、厳密に言うと12星座ではなくてへびつかい座を入れた13星座が正しい、などという話もありました(ちなみに私はへびつかい座になるらしいです)。惑星の配置によって様々なことを占うのですから、土星ぐらいまでは日々の配置や年ごとの配置が異なっていて、「占い」に使うこともできそうですが、冥王星あたりになると公転周期が248年、発見されてから75年ほどしか経過していませんから、まだ1/3周ぐらいと言ったところで、あまり影響がなさそうです。星占いに冥王星が使われているのかどうか知りませんが、天文学連合会の「惑星」の定義に影響されるとは思えません。 星占いや、SFのような、夢がある話ができにくい時代になってしまったような気がします。
by f16fightingfalcon
| 2006-08-25 06:58
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