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2005年 12月 12日
今日はジョン・エリオット・ガーディナーの第9です。彼が組織したオルケストレル・レヴォルショネル・エ・ロマンティクの演奏です。ガーディナー、音楽学者です。あらゆる資料を分析して歴史的、音楽学的に「正しい姿」で演奏する事を目指しています。現代のベートーヴェンの演奏がすべて1862-64年のブライトコップフ版あるいはそれに準拠したペータース版によって演奏されており、それらの楽譜が重大な欠陥を含んでいるので原典版にあたろうと言う試みです。他の作曲家は初版譜の研究が進んでいますが何故かベートーヴェンだけが取り残されていたようです。ベートーヴェンは聴覚障害が進むにつれて、自筆原稿が原譜として使えなくなり、写譜士を雇って仕事を進めていたようで、それらについても評価しながら原典版の再評価を進めると言う気の遠くなるような作業を行ったようです。これに加えて、使用される楽器を可能な限り「オリジナル楽器」に近づけ、作曲者が意図した響きを再現する事が目的となっています。ガーディナーによる第9、ロンドンのプロムスで聴いたのですが、オリジナル楽器の響きや、普通の演奏に比べかなり速いテンポで颯爽とした演奏でした。ヴァイオリンは立ったまま演奏し、面白いなと思いました。真夏の空調のないロイヤルアルバートホールで、汗だくになったガーディナーが楽章の合間にコンサートマスターのウィルコックが持っていたミネラルウォーターを貰っていたのが思い出されます。
で、演奏は、と言えば、面白い演奏ではありますが、私にとっては、ちょっと肩が凝ります。何だか、学会発表でも聴いているような気分になります。作曲者の意図した「厳密なテンポ」が要求されていて、窮屈な感じです。作曲者に縛られず、残された楽譜からインスパイアされる事を、時代に合わせて、演奏家が自由に表現しても良いのではないかと思います。「厳密に作曲者の意図にあわせた演奏」というのも、一つのスタイルではあるとは思います。厳密に物事に対処する事を楽しめる性格の人であれば、楽しめる演奏でしょう。いくつかの演奏を聴いた後で、こういう演奏もあるのか、ということで聴くならおすすめです。 ベートーヴェン 交響曲第9番ニ短調作品125「合唱」 ジョン・エリオット・ガーディナー オルケストレル・レヴォルショネル・エ・ロマンティク モンテヴェルディ合唱団 リューバ・オルゴナソーヴァ(ソプラノ) アンネ・ソフィー・フォン・オッター(メゾソプラノ) アントニー・ロルフ・ジョンソン(テノール) ジル・カシュマイユ(バス) 1992/10 ロンドン(ライブ) POCA-1080-1084(Archiv)
by f16fightingfalcon
| 2005-12-12 23:39
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