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2006年 01月 10日
よく晴れた昼下がり、柔らかい冬の日差しの中で、今日は久しぶりにスピーカーで音楽を楽しみました。最近音楽を聴くといえばヘッドフォンになってしまっているのですが、やはりちゃんと定位したスピーカーで聴くと、いかにも音楽を聴いている、という気持ちになります。今日聴いたのはマーラーの交響曲第3番ですが、初めて聴いたときの印象が、とにかく「長い」でした。今日聴いたテンシュテットの演奏も97分31秒、大学の講義並みの長さです。いまだにCD1枚に収まらないのはこの曲ぐらいでしょう。でも、聴き終わったときは、あっという間に終わってしまった、と言う印象もあります。「夏の朝の夢」とも呼ばれるこの曲は6楽章から構成され、当初は第7楽章まで計画されていたようですが、第7楽章がさらに発展して第4交響曲になったと言う経緯があります。それぞれの楽章には副題がついています。
第1楽章:牧神が目覚める、夏が進む 第2楽章:牧場で花が私に語ること 第3楽章:森の動物たちが私に語ること 第4楽章:夜が私に語ること、人が私に語ること 第5楽章:森の鐘が私に告げること、天使が私に語ること 第6楽章:愛が私に語ること と、なっています。第1楽章の力強い行進、第2楽章の優美さ、第3楽章のアルペンホルンを模した響きなど、ロンドン・フィル落ち着いた音色が壮大な造形の曲にふさわしいゆったりとした演奏を聞かせてくれます。第4、第5楽章では声楽が用いられ、偉大な自然の声を表現しています。ニーチェのツァラトストラや子供の不思議な角笛などのテキストで、コントラルトのしっとりとした美しい独唱や、少年合唱と女性合唱で活気のある「ビム・バム」の歌声が響きます。テンシュテットのこの演奏、まさに天使の声に聞こえます。そして第6楽章、決してきらびやかではないロンドン・フィルの管弦楽が美しく奏で、この曲の美しいフィナーレを壮大に締めくくります。始めてこの曲を聴いたのがこの演奏でした。大学生のころ、テンシュテットのマーラー全集が進められていって、LPで発売されたのを順次購入しました。リマスターされ、CDとして蘇ったこの全集はいずれの演奏も素晴らしいです。テンシュテットは生真面目な性格で、識者でもあったマーラーが詳細に指示を書き込んだスコアを忠実に再現しようと努力し、渾身の力でオーケストラに立ち向かっていたような気がします。テンシュテットのマーラーは来日したときの5番が唯一の実演を聞く機会になってしまいました。英国にいる時に、是非実演を、と思って何度か会場に足を運びましたが、咽頭癌のため体調が思わしくなく、残念なことにキャンセルになってしまったことを思い出します。ケルンのコンサートホールで言われた"Er spielt nicht!"というドイツ語が妙に印象に残っています。残念なことに直後にお亡くなりになってしまいました。幸いなことにマーラーは全集の録音が完結しましたが、ブルックナーやベートーヴェンなど、一部の曲のみとなってしまったのは残念です。 グスタフ・マーラー 交響曲第3番ニ短調 クラウス・テンシュテット ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 サウスエンド少年合唱団 ロンドン・フィルハーモニー女声合唱団 オルトルン・ウェンケル(コントラルト) 1979/10 ロンドン TOCE-9659/60(EMI)
by f16fightingfalcon
| 2006-01-10 00:27
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